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街の言葉・街の語録


◎永六輔さんが収集した街の人々の言葉の一部です!  ピックアップしきれません。本を読んでくださいね。 『無名人名語録』『普通人名語録』『一般人名語録』


「食べておいしいものは簡単につくれます。喰ってうまいものとな
ると年季がかかりますねェ」

「目が歌ってません! 目で歌って下さい」

「私、下手な人には教えません。下手な人に教えると、自分まで下
手になってしまうものです」

「二百年の木を使ったら、二百年は使える仕事をしなきゃ、木に対
して失礼ですから」

「朝鮮ではご飯を箸で食べないということぐらいわかってもらいた
いのですよ。ご飯は匙なんですから。箸でご飯を食べるということ
は品がないことになっています。箸はおかずをとる道具です」

「沖縄の旅と朝鮮の旅で共通するのは、儒教思想が強いってことで
すね」

「朝鮮て、とても好きなんだけど……。
北か、南かって言われちゃうと、とても困っちゃうんだよな。
なんとかしてほしいなァ。駄目なのかなァ、ただ朝鮮が好きってい
うだけじゃァ」

「南と北の工作員じゃ、南のほうが腕が上ですよ。北は日本海側か
らしか拉致できないけど、南は都心のホテルから誘拐しますから」

「朝鮮半島に唐辛子を持ち込んだのは加藤清正なんですってね」

「靖国の母っていうのは、息子を戦死させた母親でしょう。その母
親たちが戦争反対運動をしたのかと思ったら、してないんですね。
息子を殺されて、戦争反対を叫ばない母親たちがいたんですねェ。
不気味な言葉ですね、靖国の母って」

「儒教の知識なしに私たち朝鮮人を理解しようとするのは、ルール
を知らないで野球を見ているようなもんですよ。韓日の問題は、儒
教徒と仏教徒の問題なんですからね」

〔『普通人名語録』永六輔 講談社1988〕

「うちの小学校の入学式で君が代を歌っているとき、若いお母さん の三分の一が立つのを拒否して座っているのよね。沖縄に転勤して きて、それが一番びっくりしました」 「日本人は、残酷、卑怯、無教養という評価をされるかと思うと、 繊細、真面目、知性的と評価されることもある。不思議な国民です」 「善悪の基準というのは一人ずつ違います。その基準が、その人の 教養であり、人間性ではないでしょうか」 「神道(しんとう)というのは宗教じゃありません。宗教だと思うか ら混乱するのです。神道は、宗教じゃなくて、道です。神道、茶道、 華道、柔道、剣道……。天皇と言わないで、お家元と言えばいいん です」 「知ってる? 赤坂のことを、リトル・ソウルって言うんだって。 それで通るんだって」 「赤坂の裏通りにハングルで『ゴミを捨てるな』って書いてあった よ」 「植民地にされて苦労したからこそ、民族意識が育ったわけで、 ……感謝したい気持ちもあるんですが……まあ、やっぱり謝って頂 いたほうがねェ」 「君が代という歌は中国の旋律で、歌い方は朝鮮ですから、それが 国歌というのはいいんじゃないかね」 「子どもにほしいものあるかって聞いたら、睡眠時間だってさ」 「他人と比較してはいけません。その人が持っている能力と、その 人がやったことを比較しなきゃいけません。そうすれば、褒めるこ とができます」
〔『一般人名語録』 永六輔1990〕

「大阪の鶴橋、あの駅降りると匂いますなァ。ムーンときますわ。 焼肉の店並んでるところ抜けて、市場抜けて、一条通りンとこ行く と、メニューもハングルだけという店がありまんね。店に入るとビ ニール袋をくれますから、それに背広を直して、積んである新聞紙 に穴あけて首を通して、あとは煙のなかで、どんどん喰います。 よろしでェ、朝鮮の料理たら、あれでなきゃあきまへん……」 「韓国の観光ポスターの『初めてなのに、懐かしい』っていう言葉。 これ名作だと思いますね」 「靖国神社に戦犯が祀られているっていうけどさ、あそこ、本当の ところは何も祀られちゃいないんだよ。三十三回忌が終ったら、そ れで、どこかに生まれ変わっているわけだからさ。戦後四十年以上 過ぎて、もう、あそこには誰もいないんだよ。誰もいないところへ お詣りに行ってることが気持悪いって思うんだ」
〔『無名人名語録』 永六輔1987〕

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